衆議院・参議院会議録情報 抜粋

参議院ホームページの会議録から一部抜粋したものを、こちらのホームページに転記致しました。

第169回国会 予算委員会 第4号
平成二十年二月四日(月曜日)

    午前十時開会

・・・【中略】・・・

  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
  (社会保障に関する件)

・・・【中略】・・・

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
  今日は、総理に対して、雇用と医療に対してのリーダーシップについてお聞きをしたいというふうに思います。
  まず、労働者派遣についてです。
  グッドウィル、フルキャストが業務停止命令を受けました。十年間にわたり強制天引きなどは業界の常識でした。それを放置をしてきた厚生労働省の責任は極めて大きいというふうに私は思います。
  社民党は、この問題に関して、この一年間、四回以上行政交渉をしてきました。代表質問で総理に質問をしました。ガイドラインを作るというのが総理の答弁でした。一月二十八日、ガイドライン出ました。しかし、これは何の役にも立ちません。この間ずうっと言ってきた、派遣について適法、適切にやるということしかないんですね。労働条件の明示をすると日雇派遣の人たちにやったところでどんな解決が付くでしょうか。
  福田総理、この問題に関して総理がきちっと解決をしていく、そのためにこのガイドラインでは不十分だ、そのことについていかがでしょうか。──いや、総理のリーダーシップです。
○国務大臣(舛添要一君) まず、事実を御説明申し上げたいと思います……
○福島みずほ君 いや、舛添さん、厚生労働委員会でやっているので短くしてください。
○国務大臣(舛添要一君) はい。
  派遣労働者の雇用の安定などを図るために、雇用契約、派遣契約の長期化、就業条件の明示の徹底、安全衛生措置の徹底など、派遣元の事業主と派遣先が守る事項を掲載したガイドラインを策定してきちんと指導監督を行っておりまして、働く人の立場に立って今後ともこの問題について鋭意取り組んでまいります。
○福島みずほ君 それが何の役にも立たなかったんです。適正、適切にやりますよということがこの十年間何の役にも立たなかった。このガイドラインは、だから役に立たないものです。ばんそうこうを張るふりして、ばんそうこうにもなっていない。重要なことは、日雇派遣をきちっと禁止をすること。
  それから、実は根本的には、なぜこんなスポット派遣などが問題になったか。一九九九年、労働者派遣事業法を規制緩和をして、肉体労働や様々な業種に原則として派遣が可能となりました。ですから、今必要なことは、この派遣の法律の規制強化をすること。
  総理、かつてはこれしか派遣ができないという規定でした。今はほとんど派遣ができます。そこにメスを入れなければ肉体労働や様々な労働に関して日雇派遣も含めて問題が起きる。それについていかがですか。──いや、結構です、総理、お願いします。総理のイニシアチブを聞かせてください。いや、時間がもったいないんで、総理、お願いします。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 日雇派遣は、これは労働者の側からも一定のニーズがあるということでありますけれども、しかし不安定な働き方であるということ、これはもうそれはそのとおりでありますので、これを見直すべきという意見もございます。まあ、いろんな議論があるわけでございます。
  しかし、現在の日雇派遣の現状を見ますと、派遣元事業主、派遣先の責任とされている事項が十分果たされていないといった問題があることから、先ほど来御指摘の、その適正化を図るためのガイドラインを策定して指導監督を強化しているというところであります。また、日雇派遣などの労働者派遣制度の在り方の根幹にかかわる問題につきましては、厚生労働省に研究会を設けて、働く人を大切にする視点に立って検討を進めてまいりたいと、こういうふうなことであります。
  そういうことで、問題意識は十分に持っております。
○福島みずほ君 先ほど総理は、若者は日本の未来だと言いました。小泉・安倍政権において、格差や貧困の問題には認めもしなかったひどい政権だったと思います。にもかかわらず、福田総理は、少なくとも格差の存在は認めている、非正規雇用のことに問題があることは認めている。だとしたら、これからやるべきことは政治が法律をきちっと作り直すことだと思いますが、総理、なぜ踏み込まないんですか。──いや、結構です、総理、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 厚生労働省におきまして研究会を今立ち上げておりまして、そこで今の委員の御意見も賜ってきちんと検討し、法改正も含め必要であるかどうか、早急に結論を出したいと思います。
○福島みずほ君 総理のイニシアチブが一切見えません。

・・・<以下省略>・・・




 

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