第2号 平成21年11月18日(水曜日)
午前十時開議
・・・【中略】・・・
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案(内閣提出第七号)
厚生労働関係の基本施策に関する件
・・・【中略】・・・
○中根委員 おはようございます。民主党の中根康浩でございます。
・・・【以降、途中まで略】・・・
四点目。ことしは派遣村の再現を許さないという決意で取り組んでいただいておると思いますが、その意味でも、十月に緊急の雇用対策をお決めいただきました。あわせて、自殺対策、派遣労働のあり方の見直し、生活保護のあり方の見直しも国民目線で御検討をいただいているものと思っております。
その中で一つ、今極めて問題視されているのが、貧困を食い物にしている、あるいは生活保護費をピンはねしているのではないかと厳しい目で見られているのが、社会福祉法第二条の三項八で定められているいわゆる無料低額宿泊所。これについては、全国で約一万四千人が利用し、九割の方が生活保護受給世帯である、劣悪な居住環境、あるいは行き過ぎた金銭管理、近隣の相場を無視して住宅扶助の額に高どまりをしている利用料、あるいは暴行、暴言、虐待、利用料の使途、内訳が不明朗である、多額の利益を上げ過ぎている、情報が不開示、さまざまな問題点が指摘をされております。
今や、この無料低額宿泊所については、届け出制ではチェックし切れない、法規制が必要なのではないか、あるいは悪徳なものについては御退場いただく、やめていただく、そういったことも含めて厳しい姿勢で臨まなければならない局面に差しかかっているのではないかと思われますけれども、この無料低額宿泊所のあり方について厚生労働省の御見解を伺いたいと思います。
まずはここまで質問させていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○藤村委員長 残り五分以内になりました。
○長妻国務大臣 中根議員におかれましては、厚生労働行政にこれまでも貴重な御意見、アドバイスをいただきまして、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。 今、多数のお尋ねがございまして、端的にお答えいたしますと、まずは貧困率、全体でいうと一五・七%、初めて公表させていただきました。この貧困率の原因なども詳細に分析をして、我々としては、これを減らすということを一つの柱として政策を遂行していこうと考えております。
ただ、具体的な数値目標をどうするかにつきましては、これは今後議論を重ねる必要があると思いますが、結果としては、我々が今政策として考えております子ども手当、来年度からでございますが、等々の、消費者の皆さん、生活者の方に直接届く政策が結果的に貧困率を改善するものであるというふうに認識をしております。
・・・【中略】・・・
そして、派遣村につきましては、私どもとしては、緊急雇用対策本部もつくりまして、まずは十一月の三十日、今月三十日に、全国の御協力いただく自治体の方々が、ある地区のハローワークにおきましてワンストップサービス、そこでは職も御相談に乗るし、生活保護あるいは住宅手当あるいはつなぎ融資などなども、市役所の職員の方あるいは社会福祉協議会の方々が御協力いただいて、一カ所に集まっていただいて、一カ所である程度御相談に乗れるという体制もつくっていきたいというふうに考えております。
そして、いわゆる貧困ビジネスという言葉があって、これは余りよくない言葉だと思います。先ほど御質問にございました無料宿泊施設などなどもそういう問題もはらむケースもあるというふうに聞いておりますので、山井政務官中心にプロジェクトチームをつくって、それについては今対応し、ヒアリングを続けているところでありまして、必要があれば山井政務官が御答弁を申し上げるということでございます。
○藤村委員長 山井政務官、時間が来ておりますので。
○山井大臣政務官 はい。端的に一点だけ補足をさせていただきます。
この無料低額宿泊所、これは貧困ビジネスの中でも悪質なものが非常に多いと言われておりまして、こういうことによる生活保護費のピンはねというものがどんどん放置されると、生活保護行政に対する国民の信頼もなくなってまいりますので、このたび、私を主査とするプロジェクトチームを厚生労働省内に設置しまして、先ほどおっしゃった、届け出制ではなく許可制へという法改正の是非も含めて検討をしてまいります。
・・・【中略】・・・
○藤村委員長 中根君、時間が来ておりますので、短く。
○中根委員 無料低額宿泊所につきましては、行政も都合がいい、利用者も当面都合がいい、経営者ももうかる、変なウイン・ウイン・ウインのような関係になっておりますが、これは明らかに厚生労働行政の怠慢を指摘されているということでもありますので、ぜひとも厳しく対応していただきたいと思いますし、あわせて、きょう質問したそれぞれの事項につきまして、長妻チームの誠実なお取り組み、そしてしっかりと結果を出していただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
・・・<以下省略>・・・
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