第166回国会 厚生労働委員会 第17号
平成十九年五月十日(木曜日)
午前十時開会
・・・【中略】・・・
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障協定の実施に伴う厚生年金保険法等の
特例等に関する法律案(内閣提出)
○短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
○参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
(年金、医療等に関する件)
・・・【中略】・・・
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
・・・【以降、途中まで略】・・・
○福島みずほ君 よろしくお願いします。
ところで、今年四月、五月、メーデーに幾つか参加をしました。その中で、特に若い人たちが自発的にやっていた自由と生存メーデーにも私も参加をし、デモ行進も二時間一緒にやりましたけれど、若い人たちの雇用が余りに本当に切実になっているということを、いろんな話を聞く中でも実感をまた新たにした次第です。本当に給料が少ないとか履歴書が書けない。
その中で、かつてこの委員会でもネットカフェ難民についての質問がありましたが、ネットカフェ難民が社会問題化していますが、厚生労働省としてどのような認識をしているのか。路上生活者に対する対策とネットカフェ難民等の扱いについてどうしようとしているのか。ネットカフェ難民が生まれてきた背景をどのように分析しているのか、教えてください。
○政府参考人(高橋満君) 今委員御指摘のようなインターネットカフェなどで寝泊まりをしておるいわゆるネットカフェ難民、そのほかのいろんな言い方で報道をされているようでございます。そうした方々の中にはいわゆる日雇派遣といったような日々雇用の形態で労働に従事する方も存在をしておるということも指摘があるわけでございます。
こうした方々と路上生活者、いわゆるホームレスの方との違いと申しますか、状況の相違と申しますと、例えば路上生活者の場合は公園等で起居する中高年齢者が大変多い中で、大変極めて少ない収入のために食事の確保とか健康面での問題を抱えておるということで、これに対応した自立支援センターを通じた宿泊、食事の提供、健康診断、生活相談・指導等を行うとともに、ハローワークとの密接な連携の下で職業相談を通じて自立を支援をいたしておるわけでございますが、一方、ネットカフェ難民と言われる方々は、それなりに仕事をされておる方が多いわけでございますが、ただ、ここに寝泊まりしておる理由としての一つとして、住居が失われておるということと同時に、先ほど申し上げた日々雇い的な不安定な就労を繰り返されているという観点から考えますと、住居の確保とかより安定的な就労機会の確保ということが非常に中心的な課題になるんだろうというふうに受け止めておるところでございます。
○福島みずほ君 厚生労働省は実態調査をするということですが、いつ、どの程度の規模で行うのでしょうか。
○政府参考人(高橋満君) インターネットカフェで寝泊まりしておられる方は、実はこういう日々雇いの方だけではなくて、様々な理由でどうも寝泊まりをされておる方がおられると。そういう中で、率直に申し上げまして、その外見から一般のネットカフェ利用者といわゆる日々雇い的な形で働いておられる方との区別というものがなかなか付き難い面がございます。その意味では把握というものも非常に困難を極める可能性があるわけでございますが、しかし、私どもとしても可能な範囲で、例えば派遣元事業主を通じた調査、あるいはNPO団体等の協力をいただきながらの調査等々で、いわゆる日々雇いで働く派遣労働者等を中心にした実態の把握ということを努めていきたいということで、現在具体的な調査の方法についていろんな関係の方々とも御協議させていただきながら詰めておる最中でございます。
○福島みずほ君 首都圏青年ユニオンが行った実態調査についての結果を私はいただきました。ひどい状態なので。これは、労働法制の規制緩和が進み、特に労働者派遣が原則自由となったことで劣悪な雇用が拡大したことに根本的な問題がある。今局長おっしゃったように、日雇派遣というものが出ていることも問題です。低賃金の労働、不安定な雇用、この問題を解決しなければ根本的な解決にならないということを申し上げ、質問を終わります。
・・・<以下省略>・・・
|