『控訴審・判決全文』


このページを読んで下さる方へ
  ―平成21年9月24日

先月から始めたHPへの掲載作業は、本日終了を迎えました。
HP掲載上、以下の処理をしてあります。
(実際の判決書と、これらの点が異なります)

(1) 画面上で読みやすいように、長文は途中で段をかえています。
  (実際はそのまま続いた文章です)

例:

・・極めて激しいというべきである。・・・行うソフト検査まで担当したのであるから、その変化が通常予測される変化と比べて過大であり、

仕事の責任の変化については一般検査との兼務であったこと(その強い疑いがあることは既に説示した・・・、弁論の全趣旨によれば、一審被告らがソフト検査に従事した際の・・

(2) 証人、陳述書・意見書の本人名、勇士の仕事に関する関係者はイニシャルです。


(3) 勇士が過ごした居住地の住所、勇士の父に関する個人情報や親族等は●や▲で表示しています。

―掲載作業を終えて

 判決文を10頁ずつ入力し掲載する、これを繰り返す中で、判決の内容をさらに深く心に刻みました。

 一審の判決後、原告も控訴しました。一審判決は原告の主張をおおむね認めていただいており、嬉しい嬉しい判決でした。マスコミの中での評価も素晴らしいものでした。しかし、どうしても勇士が3割責任があると言われたことは重くのしかかりました。あのみじめな遺体をなぐられたような気持ちになって落ち込みました。
 さらに父親なしで頑張ってきた私達親子の「離婚による一人親家庭」は、被告を賠償額で助けてしまう結果になり、そのこともますます重い気分になりました。他にも勇士の悲鳴のようだった言葉の意味が解明されないままもあり、私の内面では傷がつきっぱなし、どろどろした感情のまま、控訴審は始まりました。

 その控訴審の場では法律論がたくさん出てきて、とても、傷が・・・などと言っていられない状況でした。
 数多くの法律論は、今回の判決で明確に論戦の答えを出してくれていました。このように判決が下されたのだと、改めて読み直しました。
 原告の重かった気持ちの部分も判決が下されていました。過労、うつ病の証明にはさらに詳細な検討が加えられていました。
 
 さらりと読み流すには難しく、原告ですらそんな状態ですから、HP掲載作業中にはご質問がかなり来るようになりました。
 関心を持って読んで下さり、大変ありがとうございます。

 判決が確定し、今後の労働政策、労働行政、労働者の身の上に大きな力を発揮してくれることを、心待ちにしています。

上段のり子