『偽装請負 労災死民事裁判』
|
裁判傍聴支援 飯窪修平さん(享年22歳) |
|||||||||||||||||||
22歳の誕生日の翌日の事故、その日から意識不明のまま3カ月間を経て、この世を去りました。ご遺族は事故の後、勇士の裁判を知って、東京地裁での判決(2005.3/31)を聞きに来て下さっていました。この時、修平さんの民事裁判を決意されたそうです。今回の上段裁判(2007.4/12)の報告会にご両親とお姉さま、3人がいらして、お話を聞かせていただきました。 いよいよ証人尋問が始まるそうです。裁判期日情報を掲載致します。傍聴席からの力強いご支援をお願いします。 |
|||||||||||||||||||
(2007年.4/12 上段のり子) |
|||||||||||||||||||
【原告】飯窪慎三さん、可代美さん、連絡先:shuhei0801@hotmail.co.jp |
|||||||||||||||||||
裁判が終結しました。(東京地裁判決 確定!!)2008.3 傍聴に来て下さった方、ネットから支援して下さった方、応援してくださった皆様、 ⇒【原告 飯窪さんから】「裁判終結にあたって」 ●up 2008.2/13
(TBS) 〜〜原告から〜〜 【平成19年6月18日(月)被告側証人尋問】 |
|||||||||||||||||||
〜〜〜〜以下、飯窪さんの資料から。 缶製造工場内の労災事故により死亡した派遣労働者の両親が訴えた民事裁判 |
|||||||||||||||||||
当事者 | |||||||||||||||||||
![]() |
|
||||||||||||||||||
事故の状況及び提訴の理由 | |||||||||||||||||||
![]() |
床から188センチの高さにあるライン上を流れる缶蓋を検査していました。足場は、高さ90センチ、足の踏み面40センチ四方の狭い台の上でした。事故の日、そのラインは6人で稼動させ、昼休み時間は3人で動かしていました。昼休みの時間に作業をしていた被災者が、踏み台の近くで倒れているのを、昼休みを終えラインに戻った大和製罐の社員が発見しました。普通ならば、同じ昼休み時間に、近くで作業していた社員が発見するはずなのに、なぜか昼休みを終え、ラインに戻った社員が発見したそうです。会社側は誰も見ていなかったので、何もわからないという説明でした。何度も工場へ聞きに行きましたが、その都度、説明が違っていて納得できるものではありませんでした。 事故に遭った日の前日8月1日は、修平の22歳の誕生日で、私は電話でお祝いを伝え、子供の近況を聞いた時、次の言葉がありました。「アルバイトで大和製罐の工場で働き、缶の蓋を検査する仕事をしている。狭い台の上で立って検査をしている。落ちそうでこえーよ。」この言葉が今でも耳にこびりついています。修平の最後の言葉となってしまいました。 |
||||||||||||||||||
テクノアシスト相模と大和製罐を訴えた裁判 | |||||||||||||||||||
![]() |
私達の弁護を引き受けていただいている川人博弁護士は、その著書で次のように指摘しています。「労働者派遣法による合法派遣の場合にも、実際上、労務管理上の責任体制があいまいになり問題も多いが、偽装請負の場合には、労働者派遣法による規制を遵守する法的自覚すら欠如しているため、よりいっそう使用者の安全配慮義務違反が重大なものとなる。」と述べています。 事故現場の同じ製造ラインで、正社員が作業する場所(缶蓋をラインに投入する場所)は足の踏み場が何倍も広く転倒防止の柵も設置され、足の踏み台も固定してありました。修平たち派遣社員は、足の踏み面が40センチ四方の広さしかない、転落防止の柵もない、固定されていない踏み台の上で1日中、検蓋作業をさせられていました。 被告は缶製造会社と人材派遣会社であり、偽装請負を行っております。まさしく修平は派遣労働者であるがために、安全配慮を欠いた状態で仕事をさせられて、労災事故に遭ってしまいました。製造工場内の仕事をする場所(職場環境)は、正社員も派遣社員も平等であるべきだと考えます。このようなことがまかり通ってよいはずはありません。そこで、同じ派遣労働者として働いている方や、その御家族、関係する多くの方に、私達の裁判について知っていただき、関心を持っていただきたいため、この裁判の傍聴をお願いする次第です。また、裁判を傍聴していただくことにより、世間の関心が高いことを裁判長にアピールができます。裁判の傍聴が派遣労働者の職場環境改善に、間接的ではありますが繋がるものと確信しております。ぜひとも裁判の傍聴をお願いします。 |
||||||||||||||||||
『裁判の経過』 | |||||||||||||||||||
![]() |
|
||||||||||||||||||
〜〜〜毎日新聞から。2005年(平成17年)11月10日(木曜日) 長男が労災死 山梨の両親 「違法派遣」と損賠提訴「安全配慮義務違反は明白」 労災で03年に死亡した男性(当時22歳)の両親が9日、「安全対策を怠った」として雇用元の業務請負会社と派遣先の容器製造会社に計1億4200万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。両親側は「業務請負を装いながら実態は違法な派遣」と主張。「同じ立場の人が労災事故にあわないよう、会社の責任を追及したい」としている。 提訴したのは、山梨県南アルプス市の飯窪慎三さん(56)と可代美さん(53)。訴えなどによると、長男修平さんは03年7月29日、工場構内請負業者の「テクノアシスト相模」(神奈川県相模原市)に雇用され、同市内の「大和製罐」(東京都中央区)の工場で、大和側の指示を受けて缶に不具合がないか検査していた。8月2日、1人で作業中に高さ90センチの脚立から転落し、11月8日に死亡した。相模原労働基準監督署は業務災害と認定し、遺族への補償金などの支給を決定した。 当時の労働者派遣法では、製造業の現場への人材派遣は認められておらず、テ社側は大和側と業務を一括して請け負う契約を結んだ。しかし、検査作業について長男が大和側から直接指示を受けた場合には派遣(偽装請負)に当たることから、両親側は「違法行為の結果、両社の安全配慮義務違反がより重大になった」と主張している。【武本光政】 大和製罐の話 現段階ではコメントは差し控えさせていただきたい。 テクノアシスト相模の話 コメントは出せない。弁護士に任せている。 |